SEASON ART

 

 

SPRING

PRIMAVEIRA

日本の春の花を代表する「桜」をイメージさせる淡いピンク、田園に広がる「菜の花」の黄色、春が深まるころの淡い紅色をした「つつじ」、新緑の葉がまぶしく若々しい黄緑色。

春の色(カラー)は、「甘美」や「優美」をイメージする明度を高めた淡い色調の「パステルカラー」が最適です。

とくに、暖色系で「黄色」「赤」「グリーン」などの色相のパステルカラーは、春の暖かさや華やぎ感をイメージさせるカラーです。

ウォームカラー(暖色)が中心になりますが、春の爽快な空をイメージさせる淡いブルーや水色などのクールカラー(寒色)も、春のデ

ィスプレイ・装飾カラーに適しています。


 

 

SUMMER

VERAO

「初夏」シーズンの人々の感情的な特徴は、「ゴールデンウィーク」という大きな行事もあることから、上記の通り「アクティブ

感」「躍動感」「エネルギッシュ」など、爽やかで清々しい季節に人々が目覚める、ということです。初夏の色(カラー)構成は、

オレンジ、イエロー、ライトグリーンを中心に配色展開すると、「元気」で「アクティブ!」なイメージになります。

色調(トーン)としては、春で多用されるパステルカラーよりも少しトーンを上げて、色彩を強めます。また、トーンを抑えた淡い

ブルー系やグリーン系で、青く透き通った空、瑞々しい緑が演出できます。

「真夏」のイメージで最初に思い浮かぶのは、やっぱり「暑さ」です。ギラギラとした夏の太陽に照らせれ、賑やかで、見るものす

べての色に「力強さ」や「活気」、「躍動感」を感じます。 

空や海の青、春先の新芽の黄緑とは異なって、緑が深く濃く、太陽の日をたくさん浴びてイキイキとした植物の葉や農作物、太陽や

暑さを表現する、赤やオレンジ、向日葵の黄色、夏の夜空を彩る花火。

夏の色は、春の色のイメージより、彩度を上げ、原色に近い色が適しています。色調(トーン)としては、ビビッドカラーです。

原色に近づけること、ビビッドカラーでの配色は、力強さや活力、躍動感、エネルギッシュが表現でき、ディスプレイ・装飾、飾り

付けで演出できます。

暑さを強調し過ぎて「暑過ぎる夏」を極端に飾り付けて演出してしまうと、人々に「不快感」を連想させ敬遠される恐れがありま

す。

「涼しげ感」のディスプレイ・装飾、飾り付けの演出の際は、春のイメージカラーと同様に、明度を高め、パステルカラーで展開す

ると効果的です。

 

 

AUTUMN

OUTONO

夏にたくさんの日を浴びて、イキイキと育った農作物の色味も深みのある色へと変化していきます。

山々が美しく彩る紅葉の深みのある赤系の色々、黄金色の稲や穀物、農作物が熟した茶色、十五夜の月やすすきのベージュ、人々が行き

交う街路樹が色づく濃い黄色、など、深みがあって落ち着きのある配色、茶色系やベージュ系を配色が秋のカラーに最適です。

やわらかいブラウンやオレンジ系のウォームカラー配色は、温和でありながら愉しいイメージが表現できます。

同じ色相でも、彩度や明度を下げたウォームカラーは、落ち着き感をイメージさせます。

秋のイメージの象徴でもある紅葉を表現する場合は、ウォームカラーを基調に同類色でまとめ配色します。同類色でまとめられた配色

は、なごやかでやさしく、安心感をもって人々に共感されます。また、秋の「愉しさ」を表現する場合は、トーンを下げた赤系や黄色系

をベースに、同じトーンのグリーン系などでアクセントをつけると、「落ち着き感」のイメージをだしつつ、彩のある紅葉の「愉しさ」

も表現できます。

 

 

WINTER

INVERNO

秋が深まり冬に移行するときに、まずあげられるイメージは、人々が肌で感じる「寒さ」です。

四季の色は、夏から秋にかけて徐々に色あせて、冬になるにつけ、白やグレーなどの無彩色に近づいていきます。

葉が落ちてシンと静まる街路樹のグレー、積もった雪や冷たい風に舞う粉雪の白、寒さで凍る山の樹木や湖、滝の幻想的な銀色の世界、

などが冬のイメージとして想い描かれます。

冬の寒さや情景から「静けさ」や「幻想」、「ロマンチック」を感じさせるカラーが冬の色の基調になります。

「静けさ」の表現は、主にグレイッシュトーンであり、無彩色に近づきます。

秋とはまた別の「落ち着き感」ですね。白と水色、グレーの組み合わせは、クリアでシンプルに「静けさ」を表現します。

冬は「クリスマス」や「お正月」といった年中行事や楽しいイベントがあり、「静けさ」ばかりではありません。

赤と緑を基調にしたクリスマスの飾り付けと、色とりどりで賑わしい街のイルミネーション、店舗やショッピングモールを賑わす「歳末

セール」「バーゲン」の赤、お正月を厳かに演出する赤や白、バレンタインデーを盛り上げる艶やかなピンク色。

 

日本では馴染みがあまりない「イースター」などもイベントの一つですね。